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十勝管内でインフルエンザ(以下インフル)の勢いが収まらない。帯広保健所によると、罹患(りかん)者数は依然として警報レベルで、数字も一進一退が続く。帯広では、近年では異例の面会禁止措置などを取る病院も出ている。
帯広厚生病院(西6南8、菊池英明院長)は9日から、インフル予防のため全病棟で入院患者に対する面会を禁止とした。家族も原則対象としており、資料が残るこの8年では初めての対応という。
期限は未定。総務課の佐々木康行課長は「今シーズンは、院内でのインフル感染を治療しても収束しなかった。入院だけで600人以上、重篤な患者さんもいる中、生命の安全を考え、やむを得ずの対応。理解してほしい」とする。
帯広協会病院(東5南9、阿部厚憲院長)は2月17日以降、インフル予防のため家族以外の面会を原則禁止し、現在も継続中。協立病院(西16北1、佐藤幸宏院長)も同25日から同様の理由で、中学生以下の子どもと、入院患者家族以外の面会を制限している。開西病院(西23南2、細川吉博院長)も11日から、面会制限を始めた。
帯広保健所によると、管内の患者数(1定点医療機関当たり)は最新の第9週(2月29日~3月6日)で35・83人。第8週(39・83人)より4ポイント下がったものの、第6週44・57人、第7週36・17人に続き、警報レベル(同30人)以上の状態が続く。
医療関係者からは「今回のインフルは、熱があまり上がらないなど自覚症状が薄い人も多く、気付かないうちに広まっていることが深刻」との声も。同保健所健康推進課の大岩敦子課長は「警戒状況はまだ続きそうだ。早い段階に水際で防ぐため、面会制限などの方策は有効」としている。
(佐藤いづみ)