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北斗病院(帯広市稲田町基線7、井出渉院長)は、福島県が実施する福島第一原発事故による子どもの被ばく線量を評価する甲状腺検査について、道東では唯一の県外検査実施機関となった。
チェルノブイリ原発事故後の健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくの小児の甲状腺がんが報告されており、福島県と同県立医科大では2011年10月から震災時18歳以下だった子どもを対象に甲状腺検査を実施、転居や避難者なども一定数いることから、県外でも検査を実施できるよう、全国の医療機関の協力を得て体制を整えている。道内はこれまで札幌3カ所、旭川、函館各1カ所だった。
実施機関としては専門医がいることや、一定数の手術例があることなどが基準となっているという。坂東伸幸副院長は道内でも数少ない日本甲状腺学会専門医。臨床検査科が実際の検査に当たり、検査画像を坂東副院長がチェックした上で、県立医科大に画像を送り、同大が診断結果を出すシステム。
1月29日付で同大と契約した。受け付けは同大側が窓口で行っているが、すでに数件の検査予約が入っているという。坂東副院長は「避難者や移住者の方が、居住地近くで検査を受けられることで、さまざまな負担が軽減される」と話している。(佐藤いづみ)