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医療関連トピックス

MSWの役割について議論 道医療ソーシャルワーク学会

  • 講演
MSWの役割について議論 道医療ソーシャルワーク学会

十勝連携の会の取り組みについて発表する帯広協会病院の田巻憲史氏

第57回北海道医療ソーシャルワーク学会(道医療ソーシャルワーカー協会主催)が17、18の両日、帯広市内のホテル日航ノースランド帯広で開かれ、全道の医療ソーシャルワーカー(MSW)が、超高齢化社会で求められるMSWの役割などについて、各地の事例発表を元に議論した。十勝管内からの発表のうち、多職種でつくる「十勝連携の会」の取り組みに関する発表の要旨を紹介する。

十勝における多職種連携の一例~「十勝連携の会」の活動から~

 2009年の介護保険制度に「医療連携加算」が加わったことで、MSWはそれまで以上にケアマネジャーと関わる機会が多くなった。ケアマネジャーにアンケートを行ったところ、「情報を持っている看護職と連携を図っているが、うまくいかないと感じることがあり、その間をMSWに取り持ってほしい」「医療機関側は在宅の視点を持って退院後のことを考えてほしい」という意見があった。

 アンケート結果を受け、10年に医療と介護、行政の相互理解を図るために十勝連携の会をつくった。医師、看護師、リハビリ専門職、MSW、ケアマネジャー、行政関係者などが参加している。

 活動の中で、保健・医療・福祉・介護分野の連携促進を図る上での課題を具体化し、解決の糸口を見つけるため、13年に管内の医療機関などを対象にアンケートを実施した。その結果を元に連携課題を話し合ったところ、連携がうまくいっていないと感じる一つの要因として、「退院前カンファレンス」の考え方が多職種間で一致していないのではないかという意見になった。

 そこで現在は、十勝の中での退院前カンファレンスは、「医療チーム、患者、家族、在宅ケアチームが参加した会議を、退院の1週間から10日前に開き、在宅ケアで想定されるリスクや支援のポイントなどを検討する場」としてはどうかと、各団体に提案している。

 十勝連携の会を通じて医師や看護師、ケアマネジャーなどとの関わりがあったことで、入院患者を在宅に持っていくことができた事例もある。

 MSWがどんな引き出しを持っているか、多職種とどんな関わりがあるかによって、在宅支援は変わる。十勝連携の会の仕組みとして、皆が同じチャンネルを持っている地域になることが、今後、地域に合った包括ケアを実現することにつながると考える。