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医療関連トピックス

高齢者の肺炎予防でポスター作製、医療3団体共同で初

高齢者の肺炎予防でポスター作製、医療3団体共同で初

70歳以上の高齢者の死亡原因のトップが肺炎であることを受け、帯広市医師会(稲葉秀一会長)と十勝医師会(栗林秀樹会長)、十勝歯科医師会(小林靖会長)は、肺炎球菌ワクチンの接種など肺炎予防を呼び掛けるポスターを作製した。3団体による初の共同企画で、11月には高齢者に多い「誤嚥(ごえん)性肺炎」予防などの講演も計画している。

 2014年の厚生労働省白書にも高齢者の肺炎予防の推進が挙げられている。70歳以上の場合、気道の吐き出し機能などが低下し飲食物や唾液の誤嚥で肺炎が引き起こされる誤嚥性肺炎が7、8割を占める。

 一方、肺炎球菌ワクチンを接種すれば肺炎発症率を45%減らせ、さらに専門的かつ適切な口腔(こうくう)ケアを施すことで肺炎発症を40%減らせる-というデータもある(高齢者の場合)。

 昨年、3団体を含めた他職種向け在宅医療の講演の際、誤嚥性肺炎予防を改めて共通課題とし、共に啓発していくことを決め、ポスター作製を進めてきた。

 大きさはA2判。「ストップ肺炎」と大きく掲げ、(1)同ワクチン接種(2)ブラシなどを用いて汚れを落とす口腔ケア(3)病気リスクを下げる禁煙(4)歯や入れ歯の調子を整え、バランスの取れた食事の推奨-を掲げた。

 講演は「いい歯の日」のメーン事業として、十勝歯科医師会を中心に計画し、11月12日開催予定。稲葉会長は「意識し行動することで医療費の削減にもつながる」、栗林会長は「少しでも致死率を下げたい」、小林会長は「口腔ケアの重要性に目を向けてほしい」と話していた。

 ポスターは1000部作製、今月下旬から管内の医療機関や福祉施設などに配布する。問い合わせは歯科医師会事務局(0155・25・2172)へ。
(佐藤いづみ)