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ネットワーク参加医療機関に掲示されているポスター
十勝管内の医療機関がインターネットを通じて診療情報を共有する「十勝メディカルネットワーク」(通称・はれ晴れネット)が、3月から68医療機関で稼働している。複数の医療機関が一貫した医療を提供しやすくなるシステムで、活用の拡大が期待される。
同ネットは、患者の同意を得て、基幹病院(公開型医療機関)が専用のインターネット領域に公開した診療情報を、ネットに参加する病院や診療所(参照型医療機関)が専用端末で見られる仕組み。診療情報には薬の処方や検査結果、磁気共鳴画像装置(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)の画像情報などが含まれる。公開型は帯広厚生、帯広協会、帯広第一、北斗、国立病院機構帯広、開西の6病院、参照型は診療所や自治体病院など62医療機関が参加している。参加医療機関は管内全医療機関の35%に上る。
地域のかかりつけ医に通いながら、基幹病院でも検査や治療を受けている患者にとっては、同ネットを活用することで、薬の処方や検査などの重複を防ぐことができる。また、基幹病院にしかない高額医療機器による検査の結果などを、かかりつけ医が簡単に参照できるため、地域全体の医療の質向上が期待される。
同ネットの構築を主導してきた帯広市医師会の大瀧雅文理事(帯広厚生病院副院長)は「非常にセキュリティーの高いシステムで、画像情報のクオリティーも申し分ない。今後、参加する医療機関から課題や要望を聞き取り、発展的に運用していきたい。そのためにも、住民にネットワークの存在を知ってもらい、使ってもらうことが重要」と話している。