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内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」の実演会が23日、十勝で唯一所有する帯広厚生病院(西6南8、菊池英明院長)で開かれ、前立腺がんの内視鏡手術で活用している佐澤陽(あたる)副院長(51)=泌尿器科=が機器の特性などを説明した。同院初の試みで、多くの来院者が最先端の医療技術に見入った。
同院では2013年にダ・ヴィンチ(Si)を導入し、保険が適用される前立腺がんの内視鏡手術を中心に190例以上で活用、3月には200例を超える。昨年末に導入した2台目(Xi)の使用を同月にも開始する予定。複数台の所有は道内でも2カ所だけという。
この日、実演に使われたのは「Xi」。腕の部分の「ペイシェントカート」、頭脳をつかさどる「ビジョンカート」、医師による操縦席ともいえる「サージョンコンソール」の3機器で構成される。佐澤副院長は「患者を見ながら手術するのと同じ感覚でできる。4月からは腎臓の一部がん手術でも保険が適用となる」などと説明した。帯広市の谷本明さん(64)は「興味があった。実際に機械を見ながら説明を聞き、安心感が増した」と話していた。
実演が行われた南玄関ロビーには、各分野における腹腔鏡手術の取り組みなどをまとめたパネルを展示。ダ・ヴィンチの展示・実演はこの日限りだが、3月3日午後1時半からは村川力彦外科第2主任部長の解説による「腹腔鏡手術の操作体験」が行われる予定。
(佐藤いづみ)