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花粉症対応のマスクを手にする薬剤師の高橋さん。花粉症の人もそうでない人も、手軽に活用して予防を
春の日差しとともに、花粉が飛散する季節が近づいてきた。帯広の花粉の初観測日は例年4月だが、関東方面は既に花粉が飛んでいるので、春休みや卒業旅行などで道外に出かける人は要注意。早めの心構えで花粉シーズンに備えよう。
帯広保健所によると、帯広市内では4、5月はシラカバ花粉の飛散が多い。ここ15年の同保健所の観測の平均では、初観測日が4月26日、飛散開始日が5月10日。観測は同保健所の敷地内で専用機器で行っているが、十勝の広さなども踏まえ「初観測日の前から意識してほしい」(保健行政室試験検査課)と呼び掛ける。
花粉がよく飛ぶ日を把握することも大切という。(1)晴れて気温が高い日(2)空気が乾燥して風が強い日(3)雨上がりの翌日(4)気温の高い日が2、3日続いた後-などは特に注意が必要だ。
日常生活の中で、花粉から身を守る簡単な予防法もある。ウール製の衣類は花粉が付きやすく、室内に持ち込みやすいので気を付けること。帰宅したときは玄関先で軽く服を払う他、うがいや洗顔で花粉を落とすとよい。また、室内換気をする際は「レースのカーテンを引き、花粉の侵入を妨ぐなど工夫を」(同)。
花粉を防ぐマスクや眼鏡も活用しよう。眼鏡は花粉症専用のものがある他、通常の眼鏡でも目に入る花粉量は減るそう。
特にマスクは、吸い込む花粉を約3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を軽くする効果がある。例年、3月から花粉症患者が訪れるという加藤薬局西21条店(市内西21南5)の管理薬剤師・高橋敏彦さんは「つらくなる前にマスクや薬で予防すると、いつもよりひどくならずに済む」と話す。
同薬局では市内4店舗で5種類のマスクを扱う。3層フィルターで花粉やほこりをカットするもの(60枚900円)や、光触媒で花粉やウイルスを吸着分解するもの(5枚473円)など。中には、ビタミンC配合フィルターを入れた商品もある。いずれも顔にフィットするものを選ぶことが大切。「マスクの内側にガーゼを当てる“インナーマスク”も手軽にできる対処法」(帯広保健所)だ。
同保健所は4月から9月まで、観測した花粉飛散情報を公開する予定。情報収集をして対策に役立てよう。