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化粧品会社のポーラ(本社東京)が全国47都道府県の女性の肌を分析した「美肌県グランプリ」で、北海道の“美肌”ランキングは全国で21位だった。空気もきれいで、新鮮な食材も豊富な北海道の女性の肌の順位がなぜ高くないのか。ポーラ北海道エリア帯広教育センターに聞いた。
調査は2012年10月から今年9月までの期間中、同社のオーダー型基礎化粧品「アペックス・アイ」使用者の肌カウンセリングアンケートを基に実施。10~70歳代の女性69万人の肌分析データを活用した。
調査項目は「角質細胞が整っている」「しわができにくい」「しみができにくい」「キメが整っている」「ニキビができにくい」「肌がうるおっている」の6部門。それぞれ県別のランキングを出し、総合順位を決めた。
北海道は、「キメ」は6位と上位に食い込んだが、「角質細胞」と「肌のうるおい」はそれぞれ45位と最下位に近く、「しみ」や「しわ」のできにくさも17位だった。同センターのフィールドカウンセラー三品明久さんは「北海道は、外気の水蒸気密度が全国で最も低い」と指摘。冬の室内暖房も影響し、「他県に比べさらに乾燥が進む環境」と分析する。
しみやしわの原因になる紫外線についても、北海道の女性は油断しがち。紫外線の量は多くないものの、「冬は雪の反射光でダメージを受けている可能性がある」と三品さんは話す。道内でも、十勝が位置する太平洋側は冬に晴れることが多く、日本海側に比べしみやしわがやや多いという。
唯一結果の良かった「キメ」は、肌の内部が元気な証拠。「手入れをしっかり行い、新鮮な食材を食べているからでは」(三品さん)と、土地柄が反映されたようだ。
一方、美肌県総合1位の島根県は、「水蒸気密度が高い」「日照時間が短い」「喫煙率が全国で最も低い」など、美肌を保ちやすい環境がそろっている。
結果や自然環境要因を見るとがっかりしがちだが、十勝でも美肌を維持する方法はある。秘訣(ひけつ)は、(1)ローションやクリームによる「保湿」(2)冬でも紫外線を肌に当てない工夫や対策(3)睡眠や栄養をしっかり取ること-の3点。三品さんは「体の外と中からの対策で、肌は変わることができる」と心強い言葉を十勝の女性に送った。(