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【幕別】景山医院(町錦町117)で4月から、景山倫照(みちてる)院長(70)の長男倫彰(みちあき)さん(39)が副院長に就き、週3回診療を行っている。倫彰さんは、東京都内や帯広市内の病院で経験を積み、父を目標としてきた。「かかりつけ医として地域医療に貢献したい」と意気込んでいる。
倫彰さんは1976年幕別生まれ。幕別小学校、幕別中学校、函館ラ・サール高、順天堂大卒。2012年に帯広第一病院の勤務医となり、今年40歳となる節目に実家での診療に加わることを決めた。
現在も第一病院で非常勤として勤務しながら、月、金、土曜日に景山医院で診察を担当。「少しずつ患者さんとコミュニケーションをとりながら、お世話になった方や地域の方々の役に立てれば」と話す。
医師になったのは父の背中を追いかけたから。小学生の時、父の往診に消毒の臭いのするかばんを持ってついて行き、患者のおばあちゃんから温かい牛乳をごちそうになりながら、「お父さんのおかげ」と感謝の言葉を聞いたのが原点だ。
思春期には診療で忙しく礼儀に厳しい父に反発した時期もあったが、同じ医師としての道を歩むうち、40年以上地域医療に尽力する父への尊敬の念が大きくなった。同医院での診療でも「患者さんが父を本当に信頼しているのが分かる」と実感する。
趣味はスポーツ全般。昨年、フルマラソンに初挑戦した後、ヘルニアを発症して手術を受けた。それまで大病を患ったことはなく、「つらかったが患者さんの立場になれたことはよい経験になった」と笑う。
これまでの内科・小児科に加え、自身の専門である膠原(こうげん)病、リウマチも対応。今後、第一病院でも力を入れてきた在宅医療にも取り組みたい考えで、「何でも困ったことは相談してもらえれば」と、地域に寄り添う。
当面は親子2人での診療体制。父の倫照院長も「戻ってきてくれてうれしい。一緒に頑張りたい」と話し、二人三脚で歩み出した。(眞尾敦)